お客はお店にいきたくない>客の望みとは>心を変化させる事> 店舗 > 店舗編2 >店舗に金をかけるな>看板は儲ける道具である
なぜ、店舗にお金をかけてはいけないのか?
よく、ここまでいらっしゃいました。
がんばるあなたに、私が気づいた大切なことをおしえます。
* お客の心は、コロコロ変わるということ。 |
* お客はお店に来るのではなく、そこに望むものがあるから来るのだ、ということ。 |
* 店舗や内装は作ってしまったら、そう簡単に変えられるものではない、ということ。 |
* 時代は情報社会にすすんでいるということ。 |
基本はこの4つです。
店舗にお金をかけるな、という話ではありません。
必要最小限をこころがけてください、という話です。
なぜか?
このめまぐるしく変化する時代に、店舗に、たくさんお金をかけてしまったら、
お客が来なくなったとき、どうしますか?
月々の返済が苦しくて、身動きができなくなりますよ。
お店が新しいうちは、ものめずらしさや、その時点でのトレンドな物やサービスで繁盛していても、
時代や、流れや、空気が変わればお客の心も変わり、ピタリとお店に来なくなります。
時代に対応して、できうる限りお店も模様替えしなくてはならないのに、
あまりにしっかりした造りのお店だとできませんね。
費用もしっかりかかります。
借金の額も多くて、もうこれ以上銀行もお金を貸してはくれません。
そうなったら、どうしますか?
わたしはこれまで、看板屋を営んできて、そうした理由で破産した人を
一杯見てきました。
あの岩盤浴のお店も、今では・・・。
これから取り上げるのは2007年の
比較的景気が良いといわれていた時代のことではありますが、
岩盤浴のお店の看板を作ったことがあります。
(看板レイアウト図)
りっぱなお店を作ったぞ、さあお客さんいらっしゃい。
看板はドカーンとでっかくて、大きな字で屋号がかいてある。
風水にこって色合いも薄いピンクにした。
看板面が反射しないように光沢のない塗料を使った。
床は大理石、壁面は装飾的な貴宝石をちりばめた。
トイレも何もかも 全て一流品。
BGMも流れ、小庭もある。。
他に負けないように、細かいところまで神経を使ったお店作り。
そのために、設計士さんに何百万円も設計料を払った。
とてもおしゃれなお店だ。
・・・・・
ところが今はどうでしょう。
あれほど脚光を浴びた岩盤浴のお店。
閑古鳥が鳴いています。
あなたもきっと、そんなお店を見たことがあるでしょう・・・。
おしゃれなお店で岩盤浴をしてスリムになりたかったはずが・・・
お客の望みはきっと、
「おしゃれなお店で岩盤浴をしてスリムになりたい」
ということだったと思うのです。
それが、今では岩盤浴でスリムになりたいという欲求は
他の何かに変わってきているのです。
まあ多分、不景気が作用しているのでしょう。
安い手近なもの、最近よく宣伝をしている運動器具が
それに取って代わってきているように見えます。
お店は簡素に、必要に応じた作りが良い
わたしは、こうした経験から、お店などは
簡素に作るべきだと、思うようになったのです。
ただ、簡素といっても無意味に、ただ簡素ではいけません。
私の、店舗作りに対する基本的な考え方を、言わせていただきます。
業種によっては店舗は必要がなくなる場合もありうる中で、
作る場合は目的に応じて必要最小限で作る、ということです。
目的を果たすために、それに適した形で作るのです。
上記の岩盤浴のお客は、スリム、癒しということが望みでしょうから
1つは、スリムになる方法や、技術を売るということ。
2つは、癒しの場を提供するということ。
これが、店舗作りの目的になるはずです。
しかしこの「癒し」部分がくせもので、コロコロ変わるのですね。
まあ、結果を見て、私もこのように言っているわけですから、
しゃらくさいことは言えません。
でも、「癒し」って心の部分でしょ?
心って本当にコロコロ変わるんですから、心しておくことでしょうね。
(ん?なんか、この書き方って変だな?)
そうすると、目的に応じた必要最小限の店舗つくりとはこの場合、
スリムになる方法、技術を売るお店をつくることなのであり
岩盤浴のお店を作ることではない、と思うのです。
スリムになるためのお店をつくることが目的にならなくてはならないのです
時の流行に流されて、本質を見ないと大変な目にあいますね。
なんか、他人事のような書き方をしてしまいました。すみません。
そのほかに、店舗を作るときに、最小限に作る方法として
駐車場が入りにくい形なら、誘導看板で補う方法があります。
街路樹にさえぎられて、お店がかくれてしまうのなら
目線の高さのスタンド看板で補う方法もあります。
こうした看板利用で、必要最小限の予算でお店が作れます。
これが、わたしの店舗つくりの、基本的な考え方なのです。
補足的に書き加えておきますが、
お客の望みは何なのか?どうやって知るのか。
コロコロ変わる心ですから、結構大変なことなのですが、
知るための情報は、いっぱいあります。
ありすぎて判らなくなってしまっています。
でも、基本はなんなのかを見据えて、情報を拾っていけば
見えてくるはずです。
それがセールスポイントということになって行きます。
「セールスポイントを明らかに、パッ、ピン、ヨシで売る」
情報社会において、めまぐるしく変わるお客の心を常に探りつつ
「その時のセールスポイント」を明らかにして
パッと見え、ピンと解かり、ヨシと共感する看板をつくる!
さあ、ここからが最終章につながっていくところとなります。、
看板屋ならではの、画期的な視点でこれからのお店作りを!
このことを知らずに、看板を作ってはいけません。